親世代が「自分の時代」を楽しむために大切な「生きがいづくり」
2022年版高齢社会白書によれば、高齢者の20%程度が「生きがいを感じていない」と回答しており、「高齢者が満ち足りた人生を送るためには、身近な地域での居場所や役割、友人・仲間とのつながりを持つことが重要だ」と指摘しています。
そこで、今回は「親世代」の「生きがいづくり」の方法を提案します。
多様な生きがいがある、自分にあったものを選ぶ
「親世代」にはいろいろな「生きがい」がありますが、誰も教えてくれません。そこで、活躍している高齢者の活動内容から、高齢者の生きがいづくり、5つの方法を考えてみました。
シニアが活躍できる、生きがいづくり
1.趣味・スポーツをする
多くの高齢者がやりたいこととして思い浮かぶものは、趣味やスポーツです。例えば、陶芸、絵画、歌、語学、旅行などの趣味、ヨガ、フラダンス、テニス、ゴルフなどのスポーツがあります。ある調査によると、「男性は学生時代にやったこと」「女性は今、これからやりたいこと」という結果も参考になります。
2.学習する
最近、語学、政治、経済、社会、心理学など、学ぶ高齢者も増えつています。大学に入学し本格的に学ぶ方法、近場のカルチャースクールなどで学ぶ方法もあります。高齢者向けのカリキュラムを増やす大学も増えています。一方、近場のカルチャースクールや、遠くからでも受講できる通信教育、さらに、企業や行政主催のセミナーを受講する方法があります。
3.教える
高齢者が保有している専門能力を使って、個人や企業の担当者に「教える」ことで生きがいを見つけるものです。現役時代やリタイア後に習得したビジネスや趣味・スポーツなどの知識・技術やノウハウを活用し、企業や団体の顧問や、個人指導や個人相談にのるものです。
さらに、雑誌・新聞・単行本に「執筆する」などの活動なども含まれます。
4.社会貢献活動をする
収入を目的とせず、社会に役立つ活動を行うものです。「環境ボランティア」は公園の掃除、花壇の手入れ、ごみ拾いなどの活動。
「医療・福祉ボランティア」は病院、障害者施設などでの配膳、移動補助、付き添い、話し相手などの活動。
「イベントボランティア」は公的主催のイベントやコンサート、まつりなどの運営、通訳、ガイドなどの活動。
「その他のボランティア」は、文化支援、スポーツ指導、講座の開設手伝い災害復興手伝いなどがあります。
5.家族を助ける・見守る
すくすく育つ子供の成長を願うこと、心配な悩みを一緒に解決すること、など子供の成長など家族を助ける、見守る生きがいもあります。
これらの活動をヒントに高齢者が自分にあった活動をすることが「生きがい」になります。一緒に活動する仲間ができ、充実した毎日を過ごすことができます。まずは、地域の行政やカルチャースクールなどが実施しているイベントを探し、興味があるものがあれば、気軽にお試し参加し、自分にあったものを探すことから始めたらいかがでしょうか。
筆者は高齢者の一人として、「GTIでPPK」(G:元気で、T:楽しく、I :生きがいをもって、P:ピン、P:ピン、K:コロリ)を実践しています。
「親世代」にはいつまでも「生きがいをもち、生涯、元気で充実した毎日」を送って欲しいものです。
プロフィール
■氏 名 富田 眞司
名古屋大学卒業後、広告会社やメーカーなどで企画業務を担当、定年後執筆した「A4・1枚究極の企画書」などの企画書本は20冊。韓国語、タイ語などにも翻訳される。
2012年、企画とシニア目線を生かし、日本元気シニア総研設立 代表に就任、現在、最高顧問でシムライフ最高顧問も兼ねる。『シニアビッグビジネスの可能性』など、需要創造テーマの講演や、日経MJ、夕刊フジで連載などの執筆、テレビ出演、全国での講演など多数。
「親子ネクト〜離れて暮らす親が、ふと心配になったら〜」は、離れて暮らす親を心配されているご家族向けに、親に関する様々なお役立ち情報を発信しているブログサイトです。
タイトルの「親子ネクト」は親とつながる(コネクト)をイメージしております。
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