春を食して美味しく健康に【親の心と体】

連載コラム

私は三月生まれで先日誕生日を迎え、57歳になりました。こないだ竹の子を使っていたと思えばもう竹の子の季節、歳を重ねると一年が早く過ぎますね。
日に日に暖かくなり、春の陽気に誘われて、山菜たちが顔を出します。竹の子たちもにょきにょきと。
先日、農家さんに行ってフキノトウを収穫してきました。3月9日だったんですが、陽気のせいで花が咲いてしまっているのが多かったです。夜の天ぷらでお出ししました。

旬の出会い物

以前にもご紹介しましたが、旬の出会い物で代表的なのが春の竹の子と木の芽。
木の芽立ちになると竹の子が穂を出してきます。
竹の子を掘るときは頭が出ているものではなく、出そうなものを選んで掘ります。それにはちゃんと理由があって、土の表面に頭を出そうとしている一番力強い時、いわいるパワー全開の時の竹の子が最も力がみなぎっており、甘みが多く香りも高いです。
“生が強い”美味しい自然の恵み。
白子と言い、お日さんに未だ当たってないので色白でクリーミーな味わい、とても美味しいです。私が京都にいる時は普通に使っていたんですが、とても貴重なそうです。
お店をしている時には京都の塚原という場所で有機栽培されている竹の子農家さんのところへ朝堀りの竹の子を買いに行ってました。
お母さんと一緒に竹の子や料理の話をしながら待っていたら、軽トラの荷台に一杯積んで納屋にお父さんが戻ってきます。荷物を降ろして竹の子の水洗いや掃除を手伝いをしながら自分の分を選び、車で飛ばして帰って店に着いたらすぐに湯がきます。掘りたての竹の子は米ぬかを使わなくてもアクが少なく香りが良くて甘いです。
掘ったら出来るだけ早く湯がいたほうが美味しいので、スーパーや市場で買う時は生を買うより、その日の朝掘りを農家さんが湯がいたものを買った方が美味しい事もありますよ。
築地の場外市場でも、この時期各産地の朝掘りを農家さんで湯がいた竹の子が売ってますので、足を運ぶのも良いと思います。

竹の子でデトックス効果

老廃物を排出し、腸内環境を整えるのも健康な体を維持するのに重要です。
竹の子にはタンパク質や食物繊維が多く含まれているので、食することによりデトックス効果が見込まれます。
若芽と炊いた若竹煮、山菜と合わせた天ぷら、醤油焼き、たけのこご飯など、調理方法は沢山あります。

おすすめの山椒鍋

朝晩の寒暖差が大きく、夜はまだまだ寒い日も少なくないと思います。
旬の出会い物、竹の子と山椒の葉、木の芽でお鍋はいかがでしょうか。
主な食材としましては、竹の子、しゃぶしゃぶ用牛肉、生ワカメ、蕗などと、香りに木の芽。

作り方

①竹の子は湯がいたものを薄めにスライス、生ワカメは水洗いして食べやすい大きさに切ってサッとボイル、蕗は塩で板摺りして湯がいて筋取り、食べやすい長さに切る。それらの食材を皿に盛り付ける。
カツオ昆布出汁13:淡口醤油1:味醂1の割合で鍋の出汁を作る。
鍋の出汁でしゃぶしゃぶにし、木の芽と一緒に肉と竹の子を食します。簡単に旬の食材を召し上がれます!

今の山椒は木の芽ですが、しばらくすると花山椒が出てきます。
花山椒はフワフワシャキシャキの触感で、鍋で焚いて口に入れた瞬間、香りと触感が絶妙!肉や竹の子と合いますよ。
ただ、花山椒は生産者が減り、かなり高価で流通しています。奈良県産が多く、出始めで100gが2万円ほどからスタートし、その後1万円前後に落ち着いてきます。
出荷される期間も大変短く一瞬で終わってしまうので、もし機会があれば是非一度ご賞味されてはいかがでしょうか。ちなみに以前都内で探したんですが見つける事が出来ず、京都の知人から京都産、京都の錦市場の八百屋さんから奈良県産を送ってもらいました。

春の食材、竹の子の食物繊維でデトックス!

湯がいた竹の子をお土産に、山椒鍋を試されてはいかがでしょうか?
美味しい料理と楽しい会話のある食卓、親孝行は出来る時にしましょうね。
※竹の子はアレルギー反応のような症状が出る事がありますので、くれぐれも食べすぎには十分注意してください。


プロフィール

氏 名  青山 憲正
1965年 京都生まれ京都育ち
京都商業高校卒業後、京料理の世界へ。
宮川町や先斗町の料理屋、京都ホテル(現 京都ホテルオークラ)などで修業を積み、京都宝ヶ池プリンスホテル(現 ザ・プリンス京都宝ヶ池)の和食料理長に就任。京都 西陣 お料理あお山 店主、レストランサントリーメキシコ総料理長、宮川町水簾東京ミッドタウン店料理長、某社会長のパーソナルシェフなどを経て、現在、金谷ホテル観光株式会社調理部部長及び鬼怒川温泉ホテル料理長を兼務する。
実績
秋篠宮ご夫妻、小泉元総理をはじめ各界の方々から一般消費者の方々のお料理
商品開発
生産者と消費者をつなぐ第六次産業ビジネス、電子レンジ特化型商品、糖質制限食、高齢者要介護者向けお食事 他
掲載歴
専門料理 婦人画報 メイプル HANAKO(準グランプリ獲得)京都新聞 他
教育
和食ワールドチャレンジ優勝者排出 フードコーディネータースクール講師 他


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タイトルの「親子ネクト」は親とつながる(コネクト)をイメージしております。

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