免許返還のススメ【親の生活】

生活のコト

高齢になった親の「免許返納問題」。 

自主返納をスムーズに実現する方法とは? 

 

高齢者による重大な自動車事故が増加中。 

本気で考えたい、親の免許返還のこと。 

超高齢社会に突入した日本。2025年には65歳以上の人口が、全体に対して30%を超えるのではないかという試算も出ています。さまざまな課題を抱えていますが、近年目立っているのが“高齢者による自動車事故”です。
記憶に新しいのは、2019年に池袋で起きた暴走事故。この悲惨な事故をきっかけにして、大きな社会問題になりました。統計データを見ても、たしかに2000年以降、高齢者による自動車事故は増加傾向にあることが読み解けます。どうしても咄嗟の判断力が鈍ることで、重大な事故に繋がってしまうのは、見逃すことのできない事実。75才以上の高齢者が起こした事故のうち、運転操作ミスによる死亡事故の割合が、75才未満のドライバーと比べて2倍近く高いという結果も出ています。(高齢者の運転事情
高齢運転者の交通事故のニュースを目にするたびに、「うちの親は大丈夫だろうか…」と不安が頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。自動車はとても便利で暮らしに欠かせない反面、一歩間違えれば凶器にもなり得るもの。このページをご覧になったのを機に、親の免許返還について真剣に考えてみませんか。

高齢者事故

<参考サイト>
日本の超高齢社会の特徴 
「高齢ドライバー」が危険だとわかる統計的根拠(東洋経済オンライン) 

 

まずは免許証の「自主返納」に関する基本を知ろう。


Q1.
運転免許は、何歳まで有効なのか?

若い世代は考えたことがないであろう「免許返還」。その仕組みを知る前に、そもそも普通自動車の運転免許は何歳まで有効なのでしょうか? 答えは「年齢制限(上限)はない」です。
現在、我が国の法律では、身体能力や認知機能が一定の水準にさえ達していれば、たとえ100歳を超えても運転することが可能です。たしかに日本の平均寿命は高いですし、能力面は個人差によるものが大きいため、年齢だけでは区切りづらいところもあるのでしょう。

Q2. 高齢者ドライバーの定義は?
免許に年齢制限がないからこそ、返納を考える基準は各々の自主判断に委ねられているところが大きいようです。それでは「いつ頃から注意すればいいんだろう?」と思いますよね。一つの基準として、警視庁などが公表している交通事故などの統計データ上では、65歳以上を高齢者ドライバーと定義しているのが一般的です。また70歳以上のドライバーには、「もみじマーク(高齢運転者標識)」と呼ばれる高齢者マークを車に着用することが努力義務とされています。同じく70歳以上になってからは免許更新時に高齢者講習の受講が必須になり、75歳以上では高齢者講習の前に認知機能検査が設けられます。このことからも基準としては、親が65歳~75歳くらいになったら注意が必要かと思います。

Q3. 免許返還をした後、移動手段や身分証明書は?
住んでいる地域によっては、車がライフラインになっていることも少なくありません。免許返還をしたくても「移動手段がなくなっては困る…」という方も多いはず。返納する代わりに、何か特典などのメリットはあるのでしょうか。
あまり一般的に知られていないのですが、地方自治体ごとに内容は異なるものの、自主返納者への特典がたくさんありますのでご安心を。移動手段のフォローとしては、バスやタクシーなどの回数券や割引券の配付があります。その他にも、お買い物で使える割引券や、各レジャー施設の割引などさまざまなメリットが。
また、運転免許に代わる身分証としては、「運転経歴証明書」が発行できます。ただしこちらも本人の申請が必要。運転免許センターや各警察署で申請可能ですので、忘れずに手続きすることをおすすめします。

高齢者 バス

<参考サイト>
免許返納するとどんなメリットがある?年齢は?手続きの仕方は?
暮らしのこれから 
安全運転相談窓口(旧運転適性相談窓口)について


一番の問題は、本人が納得できるかどうか。
 

プライドを傷つけないよう、焦らずに説得しましょう。

免許返還について考えるうえで、一番大事にしたいのが“本人(親)のプライド”です。加齢による自分自身の衰えは、誰しもがすぐには認められないものでしょう。伝え方に気をつけないと、それが引き金になって親子喧嘩へなることも少なくありません。まずは返納ありきと決めつけず、本人の意思を伺いながら冷静に話し合うことが大切。ここからは伝え方が難しい、親への自主返納の薦め方について考えていきましょう。

「いつ伝えるかのタイミング」について
上記の事故率からもわかるように、安全面を考慮すれば75才頃が目安になりそうです。けれど年齢だけでは、「いや、まだまだ元気だよ!」と言われてしまう可能性も。そこで客観的な判断基準として、返納者の平均年齢を統計したデータを参考にしてもよいかもしれません。2018年の平均年齢は76.96歳。返納する人の約4割が75歳~79歳でした。しかし2019年には70歳~74歳の返納数が増加しており、社会情勢の移り変わりによって自主返納の意識が高くなっていることが読み解けます。
あとは警察庁が発行する『運転免許自主返納に関するリーフレット(※)』を参考に、実際のドライビング能力で判断するのもひとつの手です。親御さんが運転する車に同乗し、次のなかで気になる項目がないか注意してみましょう。

車紅葉マーク

<判断基準にしたい、運転時の注目ポイント> 
歩行者、障害物、他車などに気がつくタイミングが遅い。
ウインカーを出し忘れたり、左右を間違えることがある。
小回りができず、カーブをスムーズに曲がれない。
車庫入れに手間がかかる。車や壁を傷つけることが増えた。

<参考サイト>
※警察庁『運転免許自主返納に関するリーフレット』

「誰がどのように薦めるか」について
内閣府が実施した調査(※)によると、自主返納に思い至ったきっかけの第1位は「身体能力の低下等を感じたとき」でした。それに次いで他者からの薦めで最も多いのは、「家族等から運転をやめるように薦められたとき」で37%という結果に。やはり家族からの助言はキーポイントのようです。ここで考えるべきは、「誰が説得にあたれば効果的か?」ではないでしょうか。親御さんのタイプや、自主返納に対してどういった意識があるかによって、ケースバイケースになるかと思います。下記にいくつか例を挙げてみますので、参考にしてみてください。

<誰がどのように説得するか>
本音を言える間柄の人・・・子、妻・夫、兄弟などの親族など
距離が近い分、プライドを傷つけないよう配慮を。上記で挙げた客観的なデータなども用いながら、冷静に、かつ心配している気持ちをしっかり伝えることが大事です。

本人が愛してやまない人・・・孫など
もし頑固なタイプでも、溺愛しているお孫さんから「おじいちゃんにはいつまでも元気でいてほしいから!」と心配されたら、心が動くかもしれません。

すでに返納を経験した人・・・友人や兄弟など
すでに自主返納を経験した人の声は、何より一番の効き目がありそう。上記でも記載した、自主返納した際のメリットなどを一緒に伝えるとより効果的でしょうか。

親説得

<参考サイト>
※内閣府『運転免許証の自主返納制度に関する世論調査』

もしも親の免許返還について悩んだときには、ぜひ警察庁が運営する「安全運転相談窓口」に電話をしてみましょう。看護師などの医療系専門職員をはじめとする、専門知識の豊富な担当職員に相談することができる窓口です。 【安全運転相談ダイヤル・・・♯8080】 


<親子ネクトーク〜ご両親にお伝えください〜>

なぜ免許返還を促すかの根本にあるのは、「安全=親御さんへの愛情」なはず。それを忘れずに、できる限り客観的なデータやメリットを伝えつつ、ご本人が“自主返納後の生活をイメージできる”ようにサポートしましょう。何か大事があってからでは手遅れですから、まずは早めに話し合いの場を。もしご本人への説得などで悩んだときには、お一人で抱え込まずに、上記の専門機関に相談してみるのもよいかもしれません。

重大事故を防ぐためにも、自主返納という選択肢を。目安は70歳~75歳。
大切なのは本人の納得感。返納によるメリットを考えてみよう。
自主返納に悩んだら、専門窓口(#8080)にご相談を!

 


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