ネット社会と親世代【親と繋がる】

連載コラム

PCやスマホを使いこなせるようになってきた親世代

本格的な春の訪れを感じるようになってきました。
冬の間は外出を控えていた方も多かったと思いますが、そんな時期だからこそ親のお家時間も充実させるべく、パソコンやスマホの使い方を伝授したという方のお話もいくつか伺いました。

マイナンバーカードの活用を促す行政の思いもあってでしょうか、シニア向けの無料パソコン教室があちこちで開かれていますね。最近お会いした親世代の方も「孫がオンラインゲームに熱中する理由がよくわかった。」とご自身もゲームを楽しまれているとおっしゃっていました。また、YouTubeで趣味の囲碁や盆栽作りの動画を見て参考にしているという方もあり、高齢者もネットの世界に慣れてきている印象を受けます。

高齢者 インターネット

親世代は情報の洪水に巻き込まれやすい

一方でこんな話も聞きました。
親が「これから日本も外国に侵略される」「年金がどんどんカットされて生活できなくなるかも」「〇〇が好きでよく食べているが、肝臓に悪いらしく病気になるのでは」などといった不安や心配事を多くこぼすようになったそうです。
ネットニュースや記事には、テレビ番組や新聞には載らない内容がたくさんあり、時間もあるのでそれを読み進んでいるうちにネガティブな情報ばかりがアップされてくるようになり、不安が募ったようです。SEOが悪い意味で機能していますね。

私達の世代であれば、ネット情報は玉石混合であり、必ずしも真実ではないものも含まれていることは理解していますが、情報がある程度統制されている時代に生きてきた親世代は「自分が知らないだけで世間はこんな動きをしているのか、こんな話があるのか」とすべて鵜呑みにしてしまうことがあるかもしれません。しかも残念なことではありますが、不安や心配を煽る内容のほうがアクセス数も増えるので、そういった内容の記事を目にすることも多くなるでしょう。

ネット社会に足を踏み入れたばかりの親世代は、情報の洪水に巻き込まれて真偽が明確でないことにも振り回されやすくなることもありますね。

インターネット 情報の洪水デジタルデトックスの必要性も話す
とはいえ、それでもパソコンやスマホを使いこなし、様々なアプリを利用して生活を便利にしていくという流れは今後も加速していくでしょう。

親がネット情報に翻弄されて何かと不安になっているようならSEOの仕組みを説明したり、信頼のおけるサイトだけを見るようにする、ネガティブなタイトルの記事は読まない、メールは発信者を確認するといったことを話してみてはいかがでしょうか。そうすると迷惑メールや詐欺サイトに対する知識もついてきてトラブルも防げると思います。

親世代はまずデジタル機器に慣れる、使えるようになることが第一歩ですが、そこから得る情報についてはデトックスする必要もあることを教えてあげてください。

高齢者 インターネット


プロフィール

氏 名  佐藤 栄子
大手不動産会社で約20年、主に秘書として勤務。社員のヘルスケアも担当したことがきっかけで心理学を学ぶ。義父の介護手伝いのため会社を退職し、退職後は心理カウンセラーとして活動。電話・メール、対面などのカウンセリング、心理テスト作成、コラムの執筆を行っている。
一般社団法人 全国心理業連合会 上級プロフェッショナル心理カウンセラー認定試験 合格


「親子ネクト〜離れて暮らす親が、ふと心配になったら〜」は、離れて暮らす親を心配されているご家族向けに、親に関する様々なお役立ち情報を発信しているブログサイトです。
タイトルの「親子ネクト」は親とつながる(コネクト)をイメージしております。

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