コロナ禍の引きこもり解消に【親の心と体】

心と体のコト

コロナで鬱になる人が2倍以上に あなたの親は大丈夫?

新型コロナウィルス感染症はまだまだ終息しません。重症化の危険がある高齢者にとっては一日も早いワクチンの3回目のブースター接種が待たれるところです。
高齢者は楽しみにしていた通いの場がなくなり、友人や離れた家族とも気軽に会えない状況が続き、鬱になる人が増えています。あなたが親と一緒に暮らしていればいろいろと気を使うこともできますが、離れて暮らしていると気をもむばかり。
経済協力開発機構(OECD)のメンタルヘルス(心の健康)に関する国際調査では、日本国内でうつ病・うつ状態の人の割合が2倍以上に増加したことが明らかになりました。新型コロナが流行する前は7.9%(2013年調査)でしたが、20年には17.3%と2.2倍になっていたのです。

コロナ禍による鬱

ご当地体操に参加して、いきいき!

その状況を憂慮してか、厚生労働省は特設Webサイト「地域がいきいき 集まろう!通いの場」(https://kayoinoba.mhlw.go.jp/)を公開しています。当サイトではご当地体操MAPを掲載し、全国の自治体が考案した自宅でもできる体操動画を紹介しています。令和3年末現在で418自治体、834本の動画を掲載しているのです。

ご当地体操のメニューには「♯みじかめ(5分)、♯ほどほど(10~15分)、♯しっかり(20分以上)、♯座位、♯認知症予防、♯いきいき百歳体操」など、閲覧者が自由に選択できる構成になっています。
さらに、「高齢期に動きが悪くなりやすく、腕の動きに影響する肩甲骨と転倒予防のための足の運動」、「のびのび椅子に座って体操」など、高齢者に最適なメニューが盛りだくさん。また、「月間再生回数ランキング」を紹介。2021年12月は1位「青森県むつ市 むつ市民歌体操」、2位「北海道千歳市 おそとで百歳体操」、3位「北海道札幌市 エコロコ!やまべえ誰でも体操」など地域色満載。大いに楽しめます。

親がパソコンやスマホをある程度使いこなせるようなら、ぜひ教えてあげてください。同世代の高齢者がいきいきと体操をしている様子を見るだけでも、元気が出るでしょう。

高齢者 体操

健康長寿の3つの柱

さて、東京大学高齢社会総合研究機構 機構長・東京大学未来ビジョン研究センター教授の飯島勝矢氏によると、「健康長寿のための3つの柱」は、「栄養(食・口腔機能)」「身体活動(運動など)」「社会参加(就労、余暇活動、ボランティアなど)」の3つに集約できるそうです。健康長寿という観点からも、先に述べた「ご当地体操」はおすすめです。

しかし、インターネット接続が不得手な高齢者は、NHKのテレビ体操などを利用するのもいいでしょう。そしてコロナ禍明けなら、地元の自治体で実施しているスポーツ教室に通こともおすすめします。60歳、65歳以上などのシニア割引の利用が一般的で、世代的にもバラエティに富んだ交流ができる。肉体ばかりか精神も若返ることでしょう。

高齢者 スポーツ教室

「社会参加」で若返る

ここまで健康長寿の3つの柱の中で「身体活動(運動など)」を中心に語ってきましたが、コロナ禍での「社会参加」も大切です。
コロナ禍の新しい働き方としてリモートワークが急速に普及し、ミーティングなどもZoomやTeamsなどを使用してできます。その中で若い世代の間では「Zoom飲み会」などがはやりました。FacebookやTwitterなどのSNSを通じての意思疎通も一般的です。
そうしたSNSの活用法をインストラクターになったつもりで懇切丁寧に親にコーチしてあげるのも親孝行。SkypeやZoomができるようになれば、互いに顔が見えるので、親の体調も推し量りやすい。最近はお孫さんの顔みせで利用しているご家族が増えています。
また、旅行や温泉巡り、映画、美術館、コンサート、スポーツ観戦など、いろいろなシニア割引が出ていますが、それをインターネットで探して計画を立ててあげるのも親孝行かも。シニア割引探しは引きこもり解消にはうってつけです。

シニア割を探す親子 親孝行

おうち時間を楽しく健康に過ごす知恵「お・う・ち・え」

東京大学高齢社会総合研究機構が、コロナ禍でおうち時間を楽しく健康に過ごす知恵をまとめた「お・う・ち・え」をWEB上(http://www.iog.u-tokyo.ac.jp/project/ouchie-pj/)で公開。ポイントは以下の通りです。

〇「お」いしく食べて健康に(からだ編)~今までの健康を保つための食と運動の工夫動かない時間が長いと、食欲・筋肉・認知機能の低下が心配です。
・気を付けたい「生活不活発病」
・食事で筋肉アップ、免疫力アップ
・滑舌と噛む力を鍛えよう
・自分にあった運動

〇「う」ちで過ごす時間を豊かに(くらし編)~おうち暮らしを再点検
・せっかくのおうち時間を楽しむアイデア
・家族との時間を快適にする

〇「ち」いきで近くで支え合い(きずな編)~離れていてもできること
・ご近所や地域で支え合い
・地域の魅力再発見

〇「え」がおでゆとりの心持ち(こころ編)~前を向いて小さな幸せや楽しみを探そう
・不安を和らげ、ストレス解消
・この機会に挑戦;自粛後も役立つ技

高齢者 おうち時間



<親子ネクトーク〜ご両親にお伝えください〜>

年齢が上昇するほどに、「楽しみ生きがいの多さ」や「親しい人の多さ」による情緒面の健康が、食の質に影響するといわれます。健康長寿には「食」と「身体活動(運動)」と「社会参加」が欠かせません。そうしたことへの橋渡し、情報収集のお手伝いをするのも親孝行になるでしょう。

●ご当地体操は運動習慣の動機付けに!
SkypeやZoom、SNSの積極的な活用を!
インターネットでシニア割引を探そう!


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