シニアの生涯学習【親と繋がる】

繋がるコト

高齢者の一人暮らし増加、現状には肯定的

2015(平成27)年の65歳以上人口に占めるひとり暮らしの割合は、男性13.3%(約192万人)、女性21.1%(約400万人)、これからますます高齢者の一人暮らしが増えていくと思われます。そして「平成26年度 一人暮らし高齢者に関する意識調査」では、65歳以上でひとり暮らしの人の76.3%が「今のまま一人暮らしでいい」と回答し、現状を肯定的に受けとめています。
それでも離れて住む子にすれば心配は尽きません。親子ネクトでは、コミュニケーションを頻繁にとる方法としてLINEでつながることリモート帰省を推奨していますが、親の一人暮らしのサポートや充実したシニアライフのための情報提供も、子として考えてみる必要があるでしょう。

高齢者 生涯学習

《生涯学習》はシニアライフの道しるべ

そこで焦点を当ててみたいのが《生涯学習》で、高齢者にとって積極的にシニアライフを過ごすための貴重なツールとなっています。
内閣府「生涯学習に関する世論調査」(平成30年※60歳以上の回答を抜粋して作成)では、《1位人生を豊かにするため(60代52%程度、70代48%程度)、2位健康維持増(60代42%程度、70代53%程度)、3位親睦を深めたり、友人をつくるため(33%程度、70代51%程度)、4位教養を深めるため(60代42%程度、70代38%程度)》となっています。すなわち、生涯学習が高齢者にとっては友達を作るのに欠かせず、健康増進や精神的な豊かさを求める重要なツールになっているのです。

多種多様な分野

生涯学習の分野は学校教育、家庭教育、社会教育、その他、多岐にわたります。学校教育では、公開講座が多くの大学で開講され、地域住民などに学習機会として提供されています。家庭教育は、主に学習児童をもつ保護者が対象でここでは割愛しますが、社会教育の分野では、人権・環境教育の推進、男女共同参画社会を推進する学習機会の提供などが行われています。
その他、《文化活動:音楽や美術、陶芸、スポーツ活動:体育館での屋内スポーツやスイミングなどの教室、レクリエーション活動:調理教室や映写会、ボランティア活動:自分の好きなことやできることを、講師となって子どもに教える活動、企業内教育:外国語やリーダシップ論の講座、趣味:それぞれの趣味のグループやサークルなどの集会の開催》など、多種多様です。

高齢者 生涯学習

生涯学習センターと諸施設

そして、生涯学習の基盤となるのが《生涯学習センター》です。多様な学習機会を提供する総合学習施設のことで、市区町村や大学などが運営しています。親の住まいの近くにある大学施設や自治体のホームページをご覧になれば、地域市民向けの公開講座、スケジュールなどが提示されているので、ぜひご参考にしてください。

その他の施設としては、地域の公民館、コミュニティセンター、図書館、カルチャーセンター、文化会館、美術館、博物館、体育施設などがあります。
公開するイベントもスポーツから映画や絵画、コンサート、俳句や詩歌、小説、評論などの文学講座、また、盆栽や園芸、陶芸、工芸などの展示会など、実に多様。大方は有料制ですが、無料のものも少なくなく、たとえ有料でも入場料が格段に安く抑えられています。また、高齢者向けに割引制度を設けている場合が多いです。月単位でイベントスケジュールを見ておくことをお勧めします。

たとえば、東京都美術館では、高齢者優待日「シルバーデー」という日が設けられています。65歳以上を対象にした高齢者優待日で、毎月第3水曜日に設定されています。65歳以上であれば、同美術館主催の特別展や企画展などの展覧会が無料で観賞できるというもので、美術館めぐりが趣味というシニア層に人気です。

高齢者 美術館巡り

学び直しにも興味を持っている

《学び直し》と《生涯学習》とは分野が少し異なりますが、共通点もあります。ソニー生命保険の「シニアの生活意識調査2018」(全国の50~79歳の男女を対象にして、1,000人の有効回答、インターネット調査)では《学び直し》について、「学び直しをしたい」は3割で、3人に1人が学び直しに積極的という結果が出ています。一番多いのは、「語学」で5割を超え、二番目が「歴史」、三番目の「パソコン・インターネット」が3割だそうです。この3項目は生涯学習の分野でも人気の高い項目です。

高齢者 生涯学習 インターネット



<親子ネクトーク〜ご両親にお伝えください〜>

このように、各自治体では社会教育施設を拠点に、地域活動の支援等を地域コミュニティの形成につなげていく取り組みを行っています。その生涯学習への取り組みを、親のつながり支援に結び付けられればいうことなし。そうはいっても押し付けになっては台無し、さりげなく親の身辺にその情報を知らせるには、ラインなどでのイベント情報の告知(URLなど)が良いのかもしれません。ちょっとした気遣いの工夫が大事でしょう。

●生涯学習センターの活用
●コミュニティセンターの利用
●図書館や美術館、博物館、音楽ホールに注目


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