パソコンやスマートフォンにも資産があるかも!?【親の生活】

連載コラム

デジタル遺産・遺品

故人がデジタル形式で保管していた財産を、「デジタル遺産」といいます。
「金銭に関する財産」「金銭に関しない財産」に分けることができ、「金銭に関しない財産」を「デジタル遺品」と呼んでいます。
遺産というと、土地・建物などの不動産、宝石・美術品、預貯金などと考えますが、最近ではデジタル化が進み、高齢者の方でも「デジタル遺産」が増えてきています。

デジタル遺産

<デジタル遺産となる可能性があるもの>
・金銭に関する財産
① ネット銀行やネット証券
② FX
③ 仮想通貨(暗号資産)
④ 電子マネー
⑤ クレジットカードのポイントやマイレージ
⑥ デジタルの著作物(著作権) など

・金銭に関しない財産(デジタル遺品)
① デジタル機器本体
② パソコンやスマートフォンなどに保存された写真や動画
③ インターネット上に保存されたクラウドデータ
④ サーバーやドメイン契約
⑤ SNSサービス・通販サイトなどのアカウント
⑥ ネット契約した定額利用サービス(サブスクリプション)
⑦ 友人や取引先の情報

ネット銀行やネット証券は、パソコンやスマートフォンなどで残高確認をするため、通帳で残高確認をする銀行と違い、家族はあることに気づかないことが多いです。
最近では、NISAや資産運用アプリなどでネット銀行やネット証券を活用している高齢者も多くいます。
同居している場合は、ネット銀行やネット証券の存在に気づけることもありますが、離れて暮らしている場合は、なかなか気づけないと思います。

電子マネーもキャッシュレス化が進み、ペイペイ・d払い・楽天ペイなどのQRコード決済をするための電子マネー、PASMO(パスモ)やSuica(スイカ)など地域によって名称は異なりますが、電車やバスに乗るための交通系電子マネーなども、カード形式でなくアプリ管理している方も多いです。

クレジットカードのポイントやマイレージも、買い物や旅行で利用しようと、しっかり貯めている高齢者が多いです。
ビットコインなどの仮想通貨は、桁違い財産になっていることがあります。

中には、音楽や画像などの著作物を制作している方もいます。
著作物には著作権が認められ、これにも財産的価値があります。
このように、パソコンやスマートフォンの中には、相続財産となりうるデジタル遺産がたくさん残っている可能性があります。

高齢者 デジタル遺産

デジタル遺産の発見ができないと・・・
デジタル遺産は、発見することが容易ではありません。

デジタル上で本人しかわからないID・パスワードで管理されているため、存在に気づかない
存在を知っていても、ID・パスワードがわからないため、アクセスできない
ID・パスワードがわかっても、本人以外が利用すると不正アクセスにあたる可能性がある

でも、デジタル遺産を発見できないと、資産を相続できないだけではなく、税務調査が来た時に追徴課税を受ける可能性があります。

故人のパソコンやスマートフォンを何もせずにそのまま捨ててしまうと、悪用する人にパスワードを解かれてハッキングされ、重要なデータが流出してしまう危険もあります。
パソコンやスマートフォンには、写真や動画、銀行口座情報やクレジットカード情報、知り合いや取引先の電話番号・住所・アドレスなどの情報、社外秘の資料など、悪用されやすいデータや情報がたくさんある場合があります。

○○見放題・読み放題などの定額利用(サブスクリプション)を契約していた場合、解約しないと月額料金がずっとかかってしまいます。
故人の口座から何かわからない定額料金がひかれていることで気づいたり、残高不足で通知が届いたりして気づくことがあります。

デジタル遺産

パスワードがわからなくて困ったとき
パソコンやスマートフォンの「デジタル遺産調査サービス」を行っている専門会社があります。
ID・パスワードがわからない場合でも、パスワード解析をしてくれ、誤った操作で削除してしまった写真や動画・データなどの復旧もしてくれます。
デジタル遺産があるかわからない場合でも、故人がパソコンやスマートフォンを使用していた場合には、デジタル遺産の有無を確認し、悪用されてしまいそうな情報は削除してから処分するようにしましょう。

デジタル遺産

デジタル終活の必要性を伝えておきましょう
パソコンやスマートフォンを高齢者も使いこなす時代です。
通常の終活に加え、「デジタル終活」もする必要があります。
高齢者の方に、生前にできることをアドバイスしてあげましょう。

パソコンやスマートフォン内の写真や動画は定期的に不要なものは削除しておく。どうして残しておきたい写真や動画は、ハードディスクやUSBで保存しておく。
不要な個人情報は削除し、友人や取引先にも迷惑がかからないようにしておく。
ネット銀行やネット証券があること家族に伝えておく。
使っているSNSの存在を家族に伝えておく。
家族でもアクセスできるよう、ID・パスワードがわかるようにしておく。
どうしても見られたくないものにはロックをかけ、ロックをかけてあるものは見ないでほしいことを伝えておく。
定期利用がある場合は、定期利用があることを家族に伝え、すぐに解約できるようにしておく。

エンディングノートや遺言書、死後委任契約などを活用し、残された家族が困らないようにしておくよう、アドバイスしてあげるといいですね。

高齢者 デジタル終活


プロフィール

氏 名  渡辺 美智代
1966年 神奈川県横須賀市生まれ横須賀育ち
ファイナンシャルプランナー オフィスまみぃ代表
横須賀市とその周辺の地域を中心に個別相談・相談会・セミナー講師をしている。終活カウンセラーを取得してからは、葬儀会社と連携し、葬儀後の各種手続きのサポートも行う。
実績
横須賀市の弁護士・税理士・行政書士・社会保険労務士と「横須賀知恵袋」という団体を作り、月1回の無料相談会を開催
その他の事業
「起業ママ支援ユメノタネプロジェクト」
「ファイナンシャルプランナー資格活用塾FP+」
「介護・相続サポート窓口」 他


「親子ネクト〜離れて暮らす親が、ふと心配になったら〜」は、離れて暮らす親を心配されているご家族向けに、親に関する様々なお役立ち情報を発信しているブログサイトです。
タイトルの「親子ネクト」は親とつながる(コネクト)をイメージしております。

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