危険な猛暑!高齢親の熱中症予防【親と繋がる】

連載コラム

離れて過ごす親の熱中症が心配

今年の夏は猛暑の期間が長くなる予報が出ています。
最近は日傘をさす男性や小学生を多く見かけるようになりました。紫外線も以前と比べると強くなっているそうで、目を守るためのサングラスの売れ行きが好調とも聞きました。
皆様もそれぞれこの夏を乗り切る対策をなさっていると思いますが、こんなに暑くなってくると離れて住んでいる親の健康面が心配になりますよね。
いつもより食欲が落ちていないか、動くのが億劫になっていないかなどと気をもんでいる方も多いのではないでしょうか。

高齢になると、五感の刺激に対する反応が鈍くなり暑さも感じにくくなるようで、本人は平気だと思っていても実際は脱水症状になっているのに気づかないことも多いそうです。
しかも高齢の方はエアコンが苦手で、家に設置されていてもなかなか使わないとよくお聞きします。リモコンの操作がよくわからないし掃除なども面倒そうなので、昔ながらの扇風機のほうが使い勝手がいいとお考えの方もいらっしゃるでしょう。

高齢者 熱中症

親世代の強固な思い込みが暑さ対策に影響

機械に対する苦手意識もあるでしょうけれど、私は高齢の方がエアコン利用を躊躇するのは「我慢、倹約が美徳」と刷り込まれた感覚が根底にあるように思います。
高齢者世代は戦後物資が不足していた時代に育っているので、エアコン=贅沢品と認識している方もいらっしゃるかもしれません。電気代も気になるところでしょう。結果「扇風機でいい」「窓を開けていれば大丈夫」などと極力省エネで過ごそうと考える方が多いのではないでしょうか。
まして自分ひとり、もしくは夫婦二人だけのために部屋全体を涼しくするなんてそれこそもったいなくて抵抗感がありそうです。いくら子供にエアコン利用をすすめられても「夏は暑くて当たり前、じっと動かずに時をやり過ごせばよい」と考えがちかもしれません。
夏が涼しい地方にお住まいだと、そもそもエアコンを設置していないお家も多いでしょう。

もちろん電気代は無視できない問題ですが、汗をかきたくなくてあまり活動しなくなったり、扇風機の前から動かなくなるのは、筋肉量の減少につながりフレイルを生じたり認知機能の低下につながりかねません。

親世代の意識を変えるのはなかなか難しいものの、最近は全国的に夏の気温が上昇していますので、なんらかの暑さ対策を講じる必要があります。

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便利グッズを試しながら安否確認

現代は携帯型ハンディファンに代表されるように、場所を選ばず個別に涼をとることができるグッズがどんどん販売されています。特に戸外で作業なさる方向けの、ウエストポーチタイプで背中から送風できるものや首にかけるものなど、軽くて操作が簡単なうえ電気代もさほどかからない優れた商品がリーズナブルなお値段で見つかります。

しかし、高齢の方が自らそういう便利商品を探すほどの好奇心やエネルギーはないかもしれません。ですので、そういったグッズを探して教えてあげたりプレゼントしてあげて、なるべく日々の活動量を落とさずに過ごす、この夏の乗り切り方を一緒に考えてあげてもいいかなと思います。

今後、日本の夏はさらに暑くなっていくとも言われています。特に高齢の方には身体にご負担がかかる季節となりますので、いつも以上に連絡をとって安否確認をしてあげてください。

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プロフィール

氏 名  佐藤 栄子
大手不動産会社で約20年、主に秘書として勤務。社員のヘルスケアも担当したことがきっかけで心理学を学ぶ。義父の介護手伝いのため会社を退職し、退職後は心理カウンセラーとして活動。電話・メール、対面などのカウンセリング、心理テスト作成、コラムの執筆を行っている。
一般社団法人 全国心理業連合会 上級プロフェッショナル心理カウンセラー認定試験 合格


「親子ネクト〜離れて暮らす親が、ふと心配になったら〜」は、離れて暮らす親を心配されているご家族向けに、親に関する様々なお役立ち情報を発信しているブログサイトです。
タイトルの「親子ネクト」は親とつながる(コネクト)をイメージしております。

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