新年行事が終わって一段落の親子世代
2022年が始まりました。今年のお正月休みはそれぞれご実家の親や家族と久しぶりに顔を合わせた方も多かったのではないでしょうか。
世代が違う人と交流する機会が少ない親世代にとっては、子供世代と話をしたり、孫の遊び相手になることで最近はやっているものを知ることができたりと、知的な刺激をたくさん受けて楽しい時間となったことでしょう。
松の内も過ぎて新年の行事も一つずつ終わっていき、今は年末年始のせわしなさも一段落して、親子世代とも日常の落ち着きを取り戻しつつありますね。
「目標」は親世代の生きがいとなる
さて「一年の計は元旦にあり」と言われますが、皆様は今年すでになにか目標を決めていますか。
現役で仕事や社会活動をしている子供世代は、自ら目標設定しなかったとしても周囲から色々な課題や依頼を持ち掛けられて、それに対応すべく動くことで充実感や達成感を得られますが、親世代はなかなかそういう機会がありません。そうするとどうしても興味関心が身の回りに限定されがちになるので、話す話題も広がりがなくなってしまいます。
このお正月にも親世代と話していて、内容が近所の人の噂や病気などいつも同じようなことばかりのため、たまには話を聞いてあげなければと思いつつ正直なところちょっとウンザリしてしまった子供世代の方もいらっしゃったのではないでしょうか。
人生100年時代の現在、高齢者といえどもまだまだ人生を楽しめる気力や体力がある親世代には、なんらかの「目標」が毎日の張り合いになり、生き生きと過ごすひとつのきっかけになります。
心身ともに適度な刺激を与えることは認知症予防にもつながりますし、年も明けて新しいことに取り組む意欲を持ちやすい今が、何かを始めるチャンスとも言えますね。
親子で一緒に始めてみる
とはいえ親世代は、この複雑なデジタル社会のなかで「どうぞ好きなことをしてください」と言われてもどのように取り組めばいいのか、そもそも自分の好きなことが思いつかないという方もいらっしゃるでしょう。
そこで今年は、親子で何かを一緒に始めてみることをおすすめします。
たとえば、取り組みやすいのは健康管理のデジタル化でしょう。
スマートウオッチやスマホをプレゼントして、万歩計などの健康関連アプリを入れて、親子で歩数目標を決めて報告しあうことで、スマホやPCの操作に慣れてもらえます。
ある程度操作できる方なら、アプリのゲームをインストールしてあげて一緒にプレイしたり、YouTubeなどで気になる動画を一緒に観るのもいいですね。
また投資に興味を持つ親世代も増えています。生活に支障のない少額から親子で始めることにして、新聞や関連書籍を読んで情報共有するのも脳トレになります。
どうしてもデジタル機器に抵抗があるならば、月に1回程度、孫世代と手紙のやりとりをするというのもいいかもしれません。文章を考え、手を動かして文字を書くことで知的な刺激を与えられ、郵便ポストまで散歩することが運動のきっかけにもなります。
若宮正子さんという86才のデジタルクリエーターをご存じでしょうか。
テレビでもよく取り上げられる方ですが、高校卒業後勤めた銀行を定年退職後、独学でパソコンをインターネットにつなげるところから始め、81才でiPhoneアプリを開発しAppleCEOのティム・クックと面会まで果たされています。
お話を伺っていると、いくつになっても好奇心を持ち、好きなことに取り組んでいると、いきいきとした生活が送れるのだなと感じます。
私達の親にもそれぞれの「楽しい」「やりたい」という気持ちを大切に、毎日元気で過ごしてほしいものですね。
プロフィール
■氏 名 佐藤 栄子
大手不動産会社で約20年、主に秘書として勤務。社員のヘルスケアも担当したことがきっかけで心理学を学ぶ。義父の介護手伝いのため会社を退職し、退職後は心理カウンセラーとして活動。電話・メール、対面などのカウンセリング、心理テスト作成、コラムの執筆を行っている。
一般社団法人 全国心理業連合会 上級プロフェッショナル心理カウンセラー認定試験 合格
「親子ネクト〜離れて暮らす親が、ふと心配になったら〜」は、離れて暮らす親を心配されているご家族向けに、親に関する様々なお役立ち情報を発信しているブログサイトです。
タイトルの「親子ネクト」は親とつながる(コネクト)をイメージしております。
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