ロコモ、いわゆるロコモティブシンドローム、高齢になり関節や筋肉、骨が弱って立ち上がれなくなったり、寝たきりになって介護が必要になるリスクが高くなることを言います。
バランスよく食べるのが一番の予防ですが、一人で生活されていて食事が偏ったり、噛む力が衰えてしまったりした高齢の方には困難になってしまいます。
そんな中で、意識をもって摂取するよう心掛けたいのが関節や筋肉を健康に維持させる良質のタンパク質です。
赤身のお肉や鶏のササミ、魚や豆類から摂取し易いです。
牛肉の赤身と大豆を合わせる
赤身のお肉はどちらかというと弾力があり、噛む力が衰えた高齢の方には食べにくいと思いますので、挽肉を買ってハンバーグにすることをお勧めします。
脂分が少ないので牛脂を入れれば美味しくなるのですが、ここは高タンパク低脂肪に抑えたいところ。そんな時に大豆の出番です。
大豆には良質なタンパク質が多く含まれています。
おから、豆腐などを入れればタンパク質をより多く摂取することにもつながります。
柔らかく仕上げられるのと同時に多くのタンパク質を摂取出来る、一石二鳥ですね!
アジと味噌を合わせる
アジには良質のタンパク質が多く含まれ、また、カルシウムやカリウムも含まれています。
千葉県にアジの“さんが焼き”という料理があります。
こちらはアジのなめろうを焼いたハンバーグのようなもので、作り方は超シンプルです。
① アジを三枚おろし、皮と骨を取り除いて包丁で叩く。
② 味噌、おろし生姜、ネギみじん切りを混ぜ合わせてアジに足し、再度包丁で叩く。
③ 小さなハンバーグの形にし、大葉(青じその葉)で挟む。
④ フライパンにサラダ油を敷き、熱して両面を中火で焼いて火が通れば出来上がり。
調味料に使用する味噌には大豆のタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富に含まれています。また麹の働きで発酵しているので消化吸収が良くなり、栄養価も高まります。
ポイント:アジは生食用の鮮度の良いものを選びましょう。
プロの料理人がアジを選ぶ時のポイント
卸していない丸のアジを選ぶ時
① 黒目が澄んではっきりし、ふっくらと膨らんでいるもの
② エラブタを持ち上げてエラが鮮やかな赤色のもの
なかなか②のエラブタを持ち上げるのはスーパーでは難しいので、目を見る事が優先されると思います。また、背びれが立っていて乾いてないのもポイントになります。
これらはアジに限らず鮮度の良い魚を選ぶときに共通するチェックポイントです。
卸してあるものや刺身用切り身になっているものから選ぶ時
① 血合い部分の色が赤いもので、茶色になっていないもの
② 身がくたっとへたっていないもの
もちろん、生でなめろうとして美味しく召し上がることはできますが、ひと手間加えて焼くことによって香りが立って触感が変わり、五感を刺激して食欲も増します。
いかがでしょう、アジの“さんが焼き”、ご家族でホットプレートを囲んで焼きたてを皆様で召し上がるのも、会話も弾み一家団欒、楽しく食べて健康に繋がるのではないでしょうか?一押しです!!
是非お試しください!!!
プロフィール
■氏 名 青山 憲正
1965年 京都生まれ京都育ち
京都商業高校卒業後、京料理の世界へ。
宮川町や先斗町の料理屋、京都ホテル(現 京都ホテルオークラ)などで修業を積み、京都宝ヶ池プリンスホテル(現 ザ・プリンス京都宝ヶ池)の和食料理長に就任。京都 西陣 お料理あお山 店主、レストランサントリーメキシコ総料理長、宮川町水簾東京ミッドタウン店料理長、某社会長のパーソナルシェフなどを経て、現在、金谷ホテル観光株式会社調理部部長及び鬼怒川温泉ホテル料理長を兼務する。
■実績
秋篠宮ご夫妻、小泉元総理をはじめ各界の方々から一般消費者の方々のお料理
■商品開発
生産者と消費者をつなぐ第六次産業ビジネス、電子レンジ特化型商品、糖質制限食、高齢者要介護者向けお食事 他
■掲載歴
専門料理 婦人画報 メイプル HANAKO(準グランプリ獲得)京都新聞 他
■教育
和食ワールドチャレンジ優勝者排出 フードコーディネータースクール講師 他
「親子ネクト〜離れて暮らす親が、ふと心配になったら〜」は、離れて暮らす親を心配されているご家族向けに、親に関する様々なお役立ち情報を発信しているブログサイトです。
タイトルの「親子ネクト」は親とつながる(コネクト)をイメージしております。
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