⾼齢者の運転事情について【親の生活】

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⾼齢者の運転事情

⾼齢者⼈⼝の増加とともに、ドライバーの⾼齢化も進んでいます。
あなたのご両親は運転をされていますか?平成28年(2016年)末の運転免許保有者数は約8,221万⼈で、27年(2015年)末に⽐べ約6万⼈(0.1%)増加しました。このうち、75歳以上の免許保有者数は約513万⼈(75歳以上の⼈⼝の約3⼈に1⼈)で、27年末に⽐べ約35万⼈(7.3%)増加し、今後も増加すると推計されます。

参照:内閣府 平成29 年版⾼齢社会⽩書


60歳以上の半数が日常的に車を運転

全国200拠点、60 歳以上の男⼥に調査を⾏った結果、普段の⽣活の中で⾃動⾞を「運転する」と回答した⽅は55.2%で、「運転しない」と回答した44.1%を上回っています。

■運転習慣・頻度

運転習慣・頻度表

車が欠かせない職業も

職業別で⾒ると、「運転しない」は無職が49.6%、「運転する」は⾃営業者で78.9%、特に農林漁業は100%と⾼くなっており、仕事をするのに⾞の使⽤が必要な状況が⾒えてきます。

■運転習慣・頻度[ 本人職業(現在)別 ]

運転習慣・頻度[本人職業(現在)別]表

出典 :(公財)⽣命保険⽂化センター「2021 年6 ⽉度ライフマネジメントに関する⾼齢者の意識調査」より

増加する⾼齢者ドライバーの事故

しかし、⾼齢者のドライバーによる⾼速道路の逆⾛や、ブレーキとアクセルの踏み間違えなど、悲しい事故のニュースをよく⽿にするようになりました。交通事故件数に占める⾼齢者ドライバーによる割合は近年減少傾向となっているものの、まだまだ⾼い割合で推移しています。⾼齢者社会になっていることも⼀因ですが、事故件数を10 万⼈あたりの免許⼈⼝で⽐較してみると、75 歳以上のドライバーの死亡事故件数は、75 歳未満のドライバーの事故件数をはるかに上回っています。

■高齢運転者による死亡事故件数(免許人口10万人あたり)

高齢運転者による死亡事故件数表

※算出に用いた免許人口は、各年12月末の値である。

出典:警視庁交通局 平成31 年2 ⽉14 ⽇ 平成30 年における交通死亡事故の特徴等について

高齢者運転事故

 

高齢者ドライバーの事故が増加する原因

では、なぜ⾼齢者の事故が増えてしまうのでしょう︖
⾼齢者の交通事故のうち、違反別にみると、「安全不確認」は38.2%と最も多く、続いて不注意や操作の誤りなどがあります。⼈的要因をみると、脇⾒や考え事をしていたことなどによる、「発⾒の遅れ」が82.6%と最も多くなっています。
加齢によって、⾝体能⼒や判断⼒が低下することが起因していますが、ドライバー本⼈はそれに気づいておらず、⻑年の運転経験から「⾃分はまだまだ⼤丈夫」と⾃信を持っていたり、また「いつも通っている慣れた道だから」と油断している⼈も多く⾒られます。

■⼈的要因別にみた⾼齢運転者交通事故発⽣状況

⼈的要因別にみた⾼齢運転者交通事故発⽣状況表

出典:警視庁 違反別にみた⾼齢運転者交通事故発⽣状況

■違反別にみた⾼齢運転者交通事故発⽣状況

違反別にみた⾼齢運転者交通事故発⽣状況表

出典:警視庁 ⼈的要因別にみた⾼齢運転者交通事故発⽣状況

免許証の⾃主返納 最も多い意見は「決めていない」

事故などのニュースがあるたびに、運転免許証の自主返納などが話題となりますが、ご高齢者はどう考えているのでしょうか?
免許証の⾃主返納の意向を尋ねると、「特に決めていない」が45.7%と最も⾼く、⾃主返納する⼼づもりがある⼈のうち、「返納時期を決めていない」は41.0%で、1 年以内や3 年以内と期限を決めている⼈を⼤きく上回っています。

■免許証の返納意向

免許証の返納意向表

出典 :(公財)⽣命保険⽂化センター「2021 年6 ⽉度ライフマネジメントに関する⾼齢者の意識調査」より

運転免許返納

家族で話し合いを
地域によっては公共交通機関が発達しておらず、⾞がないと買い物や通院など、基本⽣活が不便になってしまうケースもあると思います。また仕事で⾞を使⽤している場合はなおさら難しい問題ですね。
ただ、⼤切な家族の⽣命。万が⼀の時に後から後悔をしても遅いのです。
家族で⼀度ゆっくり話しをする時間を設けてみてはいかがでしょうか︖
「なかなか話しづらい」「どう伝えていいか分からない」という⽅は「免許返還のススメ」も参考にどうぞ。

どうしても⾞がないと困る!という⽅には⾃動ブレーキを搭載している車や、危険を知らせてくれるドライブレコーダーの設置などの⽅法もあります。
サポカー(安全運転サポート⾞)は政府が普及に取り組んでおり、サポカー補助⾦などもあるので活⽤してみるのもいいですね。

サポカー
出典:経済産業省ウェブサイト


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